日本が次世代ロケットH3の打ち上げに成功

2024年2月17日にJAXAは新型ロケットH3の打ち上げに成功しました。しかし、海外の人はH3の競争力に疑問を持つ人が多いようです。

元記事の要約

元記事:https://www.moondaily.com/reports/Japan_successfully_launches_next-gen_H3_rocket_999.html

  • 日本の宇宙機関JAXAは新しい主力ロケットの発射を成功させた。2回失敗して3度目に成功した(訳注:この記事は2023年2月の打上げ延期も失敗に入れている。日本では失敗は1回だけとされている)
  • H3ロケットは、SpaceX社のファルコン9と競合する可能性がある。
  • JAXAによると、H3は高い柔軟性、高い信頼性、高いコストパフォーマンスのために設計され、日本が宇宙開発で自立するために必要としている。
  • 再利用可能なファルコン9とは異なり、H3は消耗品
  • H3は「最も費用対効果の高いロケットになる可能性を秘めている」
  • 2024年2月17日に発射されたH3は2つの小型の衛星を搭載していた。
  • 一つは写真や動画を撮影して防災に役立つ予定の衛星
  • もう一つは赤外線センサーで地上の工場の運転状況を追跡する衛星
  • H3は「地球軌道に衛星を打ち上げ、宇宙ステーションの供給船として機能し、月に行くことができるオールラウンダー」になる可能性がある。
  • 固体燃料ロケット「イプシロン6号機」の失敗があったが、H3の成功はJAXAの信頼を上げた。
  • JAXAは月面にSLIM宇宙船(ムーンスナイパー)を着陸させることに成功したが、SLIMの太陽電池は間違った方向を向いている。
  • 最近のJAXAは失敗が多いものの積極的な挑戦を行っている。
  • ロケットに求められるペイロード(打ち上げ重量)は重くなってきている。JAXAはH3のような強力なロケットを使用する必要がある。

コメントの翻訳

翻訳元:https://www.reddit.com/r/SpaceXLounge/comments/1auvp2r/japan_successfully_launches_nextgen_h3_rocket/

おめでとう日本!新しいロケットが宇宙に到達するのを見るのはいつでも嬉しいものです。
日本が中量級打上げ競争で活躍するのを見るのは素晴らしいことだが、彼らの広報(メディアはそれをオウム返ししている)はそれを「価値のブレイクスルー」と誇張している。なんと、未だにSRB(固体ロケットブースター)を使用しているのです...H3のLOX/LH2エンジンは大したものではなく、再利用の計画もありません...これはおそらく、同じく設計が10年遅れて実現したヴァルカン(訳注:ヨーロッパのロケット)よりも成果が低いでしょう。
公平のために言うと、これはJAXAのミッションなので、単に「効率」や「再利用」、あるいは「収益性」以外にも考慮すべきことがあります。国家宇宙プログラムは、国益の支援、現地のノウハウの創出、次世代の航空エンジニアの教育と準備などを目的としています。追加のメリットがたくさんあります。それは必ずしも民間部門との「統計」ゲームではありません。
> 日本が中量級打上げ競争で活躍するのを見るのは素晴らしいことだが、彼らの広報(メディアはそれをオウム返ししている)はそれを「価値のブレイクスルー」と誇張している。

そうですね、彼らが基本的に日本政府の発射のみを行うのには理由があります。
JAXAは、3,500万米ドル(1ドル=150円のとき52.5億円)でH3を打ち上げることができると述べています。以前のH2ロケットの9,000 万ドル(1ドル=150円のとき135億円)と比較すると、かなりの改善です。たとえ再利用しなくても、LEO(地球低軌道)まで19,000kgで3,500万ドルはかなり競争力があります(訳注:後述のようにこの人はH3を過大評価している可能性あり)。そしてドローンシップに着陸できるファルコン9よりも多くのものをGTO(静止トランスファ軌道)に打ち上げることができる。

新品の使い捨てロケットを見るのは物足りないですが、使い捨てロケットとしてはこれは本当に競争力があります。それはヴァルカンを非常に悪く見せるものであり、その逆ではありません。本当の奇跡は、日本が水素を使用でき、SLS(訳注:スペース・ローンチ・システム。NASAが開発中の大型ロケット)のようにバルブやシールに関する無限の問題に悩まされないことです。
私は3,500万ドルの打ち上げ費用にさらに感銘を受けました。 確かにこれは(噂の範囲だが)ファルコン9の内部コストよりもまだ 1,000万ドルから1,500万ドル高いですが、同時に商用契約を争う場合には価格競争力が高まります。彼らは打ち上げに4,500万ドルを入札しても、それでも十分な利益を得ることができます。

確かにSpaceX社がファルコン9をJAXAに意地悪するためだけに3,450万ドルで打ち上げることを決めた場合、それは危険な賭けとなるでしょうが、興味深い考察です。打ち上げ収入は依然としてスターシップ(訳注:SpaceX社が開発中の大型宇宙船)開発の優れた資金源であるため、ファルコンの価格がすぐに下がるとは予想していません。
SpaceXは価格を下げて、競合相手をULA(ユナイテッド・ローンチ・アライアンス社)の地位(政府契約しかできない地位)に降格させる可能性があるという印象を受けます。

おそらくファルコン9について過小評価されていることは、ペイロード(積載物)をいかに早く宇宙に打ち上げられるかということです。H3は年に4回打ち上げられる予定なので、打ち上げまでしばらく待たされることになるかもしれません。
「年に4回の打ち上げは退屈だ」と言いたくなるような世界に我々は生きているのだ。
(訳注:SpaceX社は2023年に96回の打ち上げを行った)
>LEO(地球低軌道)までの19000kgで3500万ドルはかなり競争力がある

LEO(地球低軌道)まで19000kgを運べるってどこで分かったんですか?おそらくSRB(固体ロケットブースター)を4発搭載した構成を除いたら、それほど強力ではないと思います。そして、それはわずか3,500万ドルで済むのでしょうか?
そうですね。3,500万ドルで4トン、4機のSRB搭載でも19トンは疑わしいです。
H3には複数のバージョンがあり、価格が異なります。H3-30 (1コアにLE-9エンジン3基、SRBなし)、H3-22 (1コアにエンジン2基、SRB 2本)、H3-24S (1コアにエンジン2基、SRB 4本) 、そして最終的にはHTV-Xを月のゲートウェイに輸送するための3コアの重量級バージョンです。示されている単一の価格は、最も安価で軽量なバージョンであるH3-30のものである可能性が高く、4トンを500km SSO(太陽同期軌道)までしか持ち上げることができません。NASAによると、ファルコン9は発射場まで帰還する場合(RTLS)で500 km SSOまで8.6トン、ASDS(自律スペースポート)まで帰還する場合、11.7トンを実行できます。
確かに!各SRBの追加にどれくらいのコストがかかるのかわかりません。彼らはそれがシンプルで安いことを自慢していますが、誰もそれに価格を付けているのを見たことがありません。

まだH3の打ち上げ価格は決まっていないので、何とも言えないですね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました